2011年12月21日水曜日

フランスの家族構成別世帯

フランスの家族構成別世帯を見ていると、とても興味深い傾向がある。

単身世帯

フランスの単身者は、全体の33.3%にも及ぶ。つまり、フランス人の3世帯に1世帯は、単身世帯であるということだ。フランス人の成人年齢は18歳なのだが、データからは、18歳を過ぎると単身者として生活を始める傾向が強くなることが読み取れる。また、その場合、男性よりも女性の方が多く、フランスでは、5世帯に1世帯が女性の一人暮らし、または、子供との生活を営んでいるように思われる。


ひとり親世帯

フランスでは、少子化対策が成功しており、2006年には2.005人の出生率になっているので、子供が減っている訳ではないが、子育ての保護政策があることもあり、ひとり親世帯が増えてきている。理屈だけでいえば、出生率が2人を超えれば、国家としての人口減少は歯止めがかかる。つまり、子供を産むには男女2人の親がいるので、2人の子供がいれば、その親が死んでも社会に存在する人口は変わらないはずである。ただし、出産時期が高齢化したり、平均寿命が伸びたりすることで、人口の代謝速度が変化しないものとする。


核家族化を超えて、個人化が進む世帯

このデータが顕著に表わしているのは、フランスでは、女性を中心に個人化が進んでいるということ。たとえば、世帯あたりの人数が増えれば、その世帯が食事や行楽に出掛ける場合、一緒に行動するはずである。しかし、そのように一緒に行動を共にする単位は、世帯ではなく、友人などのグループになってきていると考えられる。

より具体的な実態を把握するには、行動手段がどのように変化してきているのか、一人一人の生活時間がどのように使われているのか、などを調べていく必要があるだろう。

実際、フランスでは、車の保有率が低下してきていることがあげられている。都市交通手段の発達がもっとも大きな影響を与えていると思われるが、同じ距離を大勢で移動することに比べると、個人の移動に車を使うことは割高になってしまう。フランスでも、少人数向けのコンパクト車が需要を伸ばしてきていることからも、そのような個人単位での移動が増えてきているのではないだろうか。


個人化が進む日本の世帯構成

日本でもフランスでの状態と同じような傾向があるように思われる。但し、日本の統計資料では、男女間の差を伺うことはできないので、その辺りは、僕たちが周囲の友人などから体感的に感じることで補完して想像するしかないだろう。


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